胡蝶蘭原種を中心に月毎の出来事を記載したページです。2009年8月から掲載しています。

11/12月

 11月から12月の私の温室では、胡蝶蘭はもっとも変化の無い月となっています。開花している花はそれなりに見られるのですが、ほとんど変わり映えしません。P. lueddemannianaが一斉に咲いていることが目立っています。この月、温室でもっとも特徴的なのは、P. amabilis(P. aphrodite, P. schilleriana, P. sturtiana, P. sanderiana)が長い花茎を延ばし、狭い温室の通路に茎を張出して歩きにくいことです。これらは1月末から2月が開花最盛期となり、部屋中が華やかになります。花茎の数や長さは昨年(昨年暮れから今年にかけて)の状態よりも活発で、昨年の高温の影響が今年はなかったためではないかと考えています。

 年が明けると多くのラン展が開かれます。最も大きなラン展は東京ドームですが2月中旬から開催されます。またフィリピンでは3年に1度のFlora Filipina Expo 2012 ( http://florafilipina2012.blogspot.com/ )が開かれます。東京ドームラン展同様に初日に訪れる予定です。

 震災により今年は不幸な年となりました。来年は良い年となるように願っています。

10月

 10月末となり、すでに株はすべて室内に取りこまれたと思います。この際、害虫に対する殺虫処理を通常行います。ランは1年を通して高温環境で栽培されるため害虫は冬眠のサイクルがなく年中増殖します。この防虫処理は、春は害虫が近づかないためや殺虫に、秋は害虫が室内や温室に入り込まないようにするためです。

 室外から株や鉢と共に持ち込まれる最も可能性が高い害虫はナメクジとカタツムリ(マイマイ)で、次がカイガラムシやハダニと思われます。温室の場合、晩秋が、ナメクジの室外から室内に侵入する時期で、対策として進入路や温室周辺に園芸店で販売しているメタアルデヒド系剤を散布します。ビールを皿に入れて誘い、溺れさせて退治する方法も本によく書かれています。これでも良いと思いますが、それほど悠長なことで良いのかどうかは栽培者の判断次第です。

 メタアルデヒド錠剤の散布は犬や猫のいる家では避け、液剤の散布が良いと思います。部屋のガラスやポリカーボネイト板、アルミベンチなどにナメクジの痕を見つけてからではすでに遅いものの、直ちに除去が必要です。ナメクジにとっては花弁や根の先端が最も美味しいらしく、またカタツムリは新芽が好物のようです。カタツムリは一般に庭木の葉で見るサイズではなく数ミリの小さなもので良く繁殖します。根の食害は株の成長が遅れる深刻な問題となります。ナメクジ類は細菌性(軟腐病など)の病気を伝染するとも言われています。

 晩春から早秋まで室外に置いた鉢では、鉢の中にナメクジが潜むことが多く、厄介なことに目視では見つけられません。不幸にも葉や花が齧られてしまった場合は、室内を暗くして夜遅く見回ると見つかることがあります。突然懐中電灯で照らし出された大きなナメクジを見るとゾッとしますが箸でつまんで取り除きます。

 カイガラムシは白く蝋状の楕円、丸い点あるいは粉が葉に付いているので分かり易いです。庭木などのカイガラムシに一般に用いられるマシン油を成分とした防虫剤は、ランには使用できません。マシン油は虫を窒息させて除去するもので、ラン(の葉)は高温高湿環境で常時呼吸をしており、これを葉に散布すればカイガラムシと共にランまで窒息し死んでしまいます。園芸店でエアゾルタイプでアブラムやカイガラムシなどの殺虫剤と書かれた薬剤を適剤と思い散布すればとんでもないことになってしまいますから初心者はその成分に気をつけなければなりません

 10月末になり、会津では日中20C、夜7-8Cとなってきました。温室では常時25Cから18Cに保温されています。この温度になると、P. amabilis系のほとんどの種で花茎が発生します。このグループは花が大きく、多輪花であることから一斉に花が咲くと華やいだ雰囲気となります。ほとんどが丈夫な種ですが時折花の咲かない年があります。毎年同じような栽培をしているにもかかわらず、胡蝶蘭で花が咲くべき時期に咲かない原因は、幾つか考えられます。交配を行った年、根を整理して植え替えを行った年、植え付けから3年ほど(ミズゴケで2年以上、ヘゴチップで3年以上、コルクで4-5年以上)そのままの状態である場合、また夏から秋にかけての光量が不足した場合などです。

 植え替えを長く行わなかったことによる原因はポット内での根腐れや、コルクでは根が密集して重なり合い、また茎が伸張して根基がポットや支持体から離れ、栄養不足などによることが考えられます。高芽などが発生している株では、そちらに栄養が奪われてしまっている可能性もあります。このような場合は植え替えを早期に行ったり、高芽は切り離すか、大株にしたいので高芽はそのまま付けておきたい場合は、高芽を宙ぶらりんの状態のままにするのではなく、コルク等の支持体に根を縛り付けるなどの対応が必要です。

 10株程のP. SchillerianaP. philippinensisの大株では成長が良ければ50-100輪ほどの見事な花を観賞することができます。

9月

 9月は会津若松では春先と共に胡蝶蘭が最も成長する時です。ほとんどのランで同じ状況が見られます。東京以南では10月がその時期と思われます。温室内ではこの時期、昼は晴天で太陽光により32-33Cに上昇し、夜は18C程度程度に下がります。このため昼夜で10C以上の温度差が生じます。一方、この時期の昼間の外気温は25C程度で温室内の温度に比べて低く、天窓の自動開閉によって室内温度が調整できるため、ドアを閉め切っていても適温が保たれその結果、湿度が高くなり、この昼夜の高湿度が目立った成長の最も大きな要因となっていると考えられます。

 同時にこの時期は、温室が33C以上にならない範囲で比較的高輝度を長時間与えることも必要で、暮れから翌年の早春にかけて開花する胡蝶蘭の輪花数に影響を与えます。

 室外栽培をしている場合、胡蝶蘭は夜間温度が18C以下に置くのは好ましくなく、室内に取り込むことになります。一般のレリア、カトレア、多花系を除くパフィオ等は15C程度までで問題がありませんが、どの属であっても高温栽培種は18Cが目安と思います。室内に戻した後はエアコンを就寝時に15C-18Cに設定し、葉水をすればほとんどの胡蝶蘭原種は問題なく育成できます。筆者も6年前まではマンションでそのようにしていました。可能な限り明るい場所に置いた方が冬から春先に開花する種(P. amabilisP. schillerianaなどを始めとする大型の花を付ける種)には開花のチャンスが増えます。 


 3日から6日まで再びフィリピンのラン農園を訪問しました。今回の目的は外国人がフィリピンの農園の一部の土地を借りて蘭を栽培することの可能性についての打診です。2年前から話を進めており、経費についての具体的なデータを得ることが目的でした。

 すでに何回も述べていますが、日本からフィリピンまでは3時間半から4時間の飛行であり、航空運賃もエコノミーであれば現在JALで往復4万5千円です。この料金はやがて3万円台になると思われます。すなわち東京・大阪間の新幹線代と大差なく、またいずれ羽田からの便も1日に複数本運航されることを考えれば、午後の便の18時頃に機乗しフィリピン時間の22時にマニラに到着、その足でホテルにチェックインする行程も間近と思います。機内持ち込み手荷物のみであれば45分前の空港カウンタでのチェックインでよいことから、日本で仕事が終わってその夜にはマニラにいることができそうです。滞在費は日本のビジネスホテル相当の料金で4つあるいは5つ星ホテルに泊まれますし、食事は日本の1/3以下の値段です。時差も1時間であり、このような環境になれば少し離れた場所に自分の農園をもつといった感覚でランの栽培を楽しむことも現実味を帯びてきます。

 現在、日本では畑の一部を借りて野菜などを栽培する方がいると聞きますが、日常の栽培と管理は農家の人に任せ、収穫期あるいは休日に面倒をみるということでしょうか。考えてみれば野菜とランの違いはあっても、ランマニアに対してこのようなシステムがあっても面白いと思います。自宅で栽培をする限り、まずスペースが限られますし、光熱費が無視できなくなります。あれもこれも栽培したい、ある種を集中的に集めたいなど望んだ途端、問題が山積し、まず少しでも株が増えれば部屋は栽培のためビニールで覆った室内棚を設けなければならず体裁も何も構っていられなくなり、とても人に見せられない有様となってしまうのが通常です。幸運にも温室が建てられたとしても冬は暖房等の問題で頭を抱えることになります。

 海外に農園を持った場合、問題は費用がどれほどかかるかと言うことですが、土地の価格は1/100-1/1000であり、マニラ市郊外のお金持ちや芸能人が住む高級避暑地であるTaal湖周辺(マニラ空港から55Km南)のTagaytay市から少し離れたAlfonsoで、10m x 25mの面積(5m x 25mの大型温室2棟分)の土地を利用するとしても年間借地料が1万5千円ほどに収まります。東京以北の人にとっては1年間の灯油代よりも安いと思われます。栽培委託費を含め総額としてどの程度となるかを現在試算中で間違いなく日本国内での維持管理費以下で委託費が賄えると思います。

 現地でのランの価格は推して知るべしです。なによりも良いのは2010年11月の歳月記の写真にあるように数えきれないほどの膨大な株がそれぞれのラン園で栽培されていることからその中から選別することを考えれば、東京ドームラン展での入賞レベルの株がカトレア系、胡蝶蘭、バンダ等、至る所で得ることができます。このため現地で購入した株を現地で栽培し、適時国内に持ち帰ってネットオークション等に出し、栽培経費、交通費、宿泊費等の費用を賄うこともできるのではないかと考えられます。

 海外栽培拠点が自分の農園である点で、これは今日国内のプロ業者が行っているリレー栽培による販売とは異なり、マニア向けの趣味と実益を兼ねたシステムではないかとも言えます。現地に来れない期間は農園の作業者に依頼してWebカメラによる現地からの映像で自分の農園をモニターすることで、バーチャルにランを楽しむことや、フィリピン生息の種に限らず、世界中の種を現地へ輸入させ栽培することも可能と思われます。

 言葉や治安などの問題をある程度解消するには、アキノ国際空港からホテル、ホテルからラン農園までの無料送迎なども行う、言い換えれば新しいビジネスモデルを、むしろ農園側で提供できればよいことになります。これが可能となれば、本来の生息地であるにもかかわらず、台湾やタイに押されっぱなしのフィリピン・ラン産業の発展に繋がりますし、現地では遮光程度の設備で自然そのままの環境で栽培できることから四季のある日本国内で光熱費を使うこともなくエコにもなるかも知れません。

 急速な国際化の波、IT技術、またLCC(低コスト航空)の普及で数年前までは考えられなかったようなランの国際的な個人向け栽培システムができあがるのも間近いと感じます。下写真はマニラ空港からTagaytayさらにマニラ郊外では最も大きなPurificacion Orchids農園があるAlfonsoに至るまでの幹線を行程順(→ ↓)に示します。所要時間は凡そ1時間半です(但し市内中心のホテルからの出発ですといつも混雑しており市内から高速に乗るまでの時間が無視できず2時間以上かかります)。下記の写真で見られるように道路は良く整備され、放置されたゴミは全くなく、TagaytayからAlfonso地区とその近郊ではレストランやホテルを始め市民も親切で、マニラ市内で聞く治安等の問題は、これまでの訪問では全く感じられません。 

JAL741からマニラ市内の光景
マニラ(ニイノアキノ)国際空港
マニラ国際空港出口待合エリア

空港からSkywayハイウエイへ

前を走るのは我々をエスコートしてくれているマニラ警察の白バイ

Skywayハイウエイ入口ゲート

SLEX(Skyway)ハイウエイ

日本の高速道路と変わらない

SLEXハイウエイ
SLEXハイウエイからSanta. Rosa市への出口

Santa. Rosa市入口ゲート

フィリピンの道路沿いは大型看板だらけ。

Tagaytayへは右折する。

Santa Rosa - Tagaytay Road入口周辺

Santa Rosa - Tagaytay Road入口周辺の国際Industrial Park。

日本企業が非常に多い。

写真はトヨタ工場

日産、ホンダ、東芝、富士通テンなどの工場もこの沿線周辺にある

3年前はほとんど見られなかったセブンイレブンが急速にフィリピンの至る所に進出している。

弁当はフィリピンに馴染まないようで販売されていない。

パナソニック工場。これら工場の労働コストは日本の1/10以下。
国際Industrial Parkエリア出口

Santa Rosa - Tagaytay沿線の大学

日本の730程の大学数に対しフィリピンはCollegeを含めると1600。

近い将来、この数は形となって現れるであろう。

Tagaytay地区入口

バギオと並ぶフィリピンの避暑地の一つである。

Tagaytay-Calamba Road交差点

左脇にはフルーツ露店が数多く並んでいる(2010年7月歳月記に写真有り)。

Tagaytayは海抜640mで、年間平均気温は22.7C 。湿度78%。但し11月から4月は乾燥気味となる。朝は霧が多い。

写真はパイナップル畑

Tagaytay-Calamba Road沿線

一方、マニラ市内では平均気温27C、湿度81%以上。600mの差でこれほど環境が異なる。

Tagaytay市中心。国際空港から55km。その中心ロータリーに大きなセブンイレブンが。

Tagaytay市だけで3件見られた。

Tagaytay-Nasugbuハイウエイ沿線

マニラ市内や各高速道路で見かける日本車はトヨタ、三菱、スズキ、日産の順で多い。

Tagaytayでは最も高級なレストランJosephine。

5人で半分ほど余ってしまう料理を注文しても一人千円を超えることはまずない。

昨年できたSummit Ridge Hotel

今年は新たにLake Hotelが近くに完成していた。

定宿であるTaal Vista Hotel

Taal Vista Hotelから眺めるタール湖

この時期、朝は必ずと言ってよい程、霧がでる

Taal Vista Hotelから眺めるタール湖

多くの筏がみられ、何か養殖しているのであろうか。

Tagaytay-Nasugbuハイウエイ

Taal Vista HotelからAlfonsoへ

Tagaytay-Nasugbuハイウエイ沿線

ここにもセブンイレブンが。

Mendez Crossing周辺

Tagaytay-Nasugbuハイウエイ沿線

右側丘陵周辺では高級分譲地開発がおこなわれている。

Alfonso地区への入口

Luksuhin - Mangas Roadへ

Luksuhin - Mangas Road

正午近くはいつもこの程度の交通量。

Luksuhin - Mangas Road沿線

この周辺はスペイン風の建物が時折見られる。この時の時刻は午前11時(月曜)。

周辺に学校が多く見られる。

Luksuhin - Mangas Road

この周辺の道路はよく整備され、ゴミはまず見かけない。

Luksuhin - Mangas Road

無菌培養に入手したい青いココナッツ。日本ではまず手に入らない。

Alfonso市入口

市と言っても1Km x300m以下の小さな集落

Marahan - Alfonso Road入口

ラン農園

Luksuhin - Mangas Road入口から7Km (会員サイトに内部写真を掲載)

帰路。夕方に近づくに従い道路は混雑してくる。

白バイ警察が空港からの幾つかの写真に映っているが空港-Alfonsoの往復行程を先導。

マニラ市内に戻るころは夕暮れ。

エスコートはフィリピン警察に依頼したもの。セキュリティの参考にするため。通常必要とされる訳では無論ない。

リーサル公園付近からマカティ方面を見た夜景

リーサル公園付近からパサイ方面を見た夜景

 

8月 

 今月は、今年の3月から4月にかけてフラスコから出して植え付けた胡蝶蘭原種の苗の成長を取り上げてみました。苗は「今月の花」の4月に掲載してから5ヶ月経ちました。半年近く経過すると、種による成長の違いがよく現れてきます。当然種自身の特性もありますが、ほぼ同一環境の下で栽培していますので、それぞれの種に適する温度・湿度の違いがあるものと考えられます。環境はBSサイズ株と比較して輝度の低い場所に置いてあり、通風はすべて24時間微風程度の強さで与え、夜間の湿度は90%以上となっています。この湿度は、夜間は1年中温室を密閉していることと、灌水を夕方行っているための自然蒸発によるもので、加湿器を使用している訳ではありません。

 温室が市販のアルミ温室と自家製の2つあり、自家製(中空ポリカーボネイトを2重にして全面に貼りめぐらしたもの。建築はプロが行ったもの)ですが、圧倒的にこちらの方が市販のアルミ温室よりも成長がよく、枯れる落ちる率は1/20程度(アルミ温室では種により1/10以上)となっています。これは疑いなく高湿度(特に夜間)によるものと思います。平均15-20%程度昼夜でアルミ温室よりも湿度が高くなっています。

 一度P. cornu-cerviを、比較的高輝度を好むとの判断から親株(BSサイズ)と同じ場所に苗を置いたところ数日して葉が黄ばんできたため慌てて移動しましたことがあります。

 P. wilsonii、P. lowiiP.minusはヘゴ棒への取付です。その他はすべての種で半透明プラスチック鉢にヘゴチップを使用しています。肥料は2年目の苗は3月にグリーンキングの置き肥2粒ほどを1度、4月植付けのものは6月に1個だけ与え、後は2週間に一度程度薄い液肥を与えているのみです。フラスコ苗の初年度は、置き肥は4-5ヶ月経過以降に、また液肥は定期的に与えた方が良いのかもしれませんが、下写真の2年目の苗の中のPaph. hangianumに見られるように、温室の湿度が高いため、液肥を増やすと苔が一面に出て閉口しており、今回は置き肥を早めに、液肥は控えてポットやヘゴに苔が付かないようにしています。灌水は毎日行います。成長が著しいのはP. violaceaP. bellinaで、遅いのはP. cornu-ceriviです。このP. cornu-cerviは1年目が遅く2年から急成長する傾向が筆者の温室では見られます。理由は分かりませんが、P. cornu-cerviはクラスター(多株)状になる性格があり、このサイズにも関わらず遅いものほどすでに脇芽がでていますのでそちらに成長が奪われているのかもしれません。写真トップのP. equestris Taiwanは花被片すべてが鮮明なソリッドブルーになる改良種で、葉サイズは1.5から2倍程度の成長ですが、5か月経過すると写真でも分かるように葉肉がしっかりしてきます。

 P. violacea NortonもP. equestris Taiwan同様に花被片全てが濃いソリッドブルーになる改良種です。成長にバラツキがあるものの5ヶ月で葉長、幅共に2-3倍に成長しています。フラスコ苗には異常に成長する苗と、ほとんどフラスコから出したままのサイズで成長をしないものが現れます。下写真の種ではP. speciosaP. bellina albaに葉が大きくなる(植付け時の4-5倍)ものが出ており、5ヶ月間としては異常と言わざるを得ません。このような株は苗からBSまでの期間が短いため栽培が楽で、ある意味希少株と言えます。ほとんどが花も大きく、病気になりにくい印象を受けます。一方、成長が止まっている株の多くはやがて落ちていきます。

 下写真のP. lowiiP.minusは最も輝度の低い場所に置いています。温度も温室の最下段に置いているので他の胡蝶蘭の環境に比べ2-3度低いと思います。これまでP. lowiiはフラスコ出しからオーキッドベース単体でポットに植えつけていましたが半数以上が落ちていまい、今回はヘゴ棒にした結果、落ちる苗が無くなり見違えるように良く成長しています。

2011年4月時点
2011年8月時点

P. equestris (Taiwan blue)

P. equestris (Taiwan blue)

P. violacea Norton

P. violacea Norton

P. speciosa

P. speciosa

P. sanderiana

P. sanderiana

P. bellina alba

P. bellina alba

P. amboinensis flava

P. amboinensis flava

P. bellina Ponkan

P. bellina Ponkan

P. wilsonii

P. wilsonii

P. cornue-cervi red

P. cornue-cervi red

P. lowii

P. lowii

P. minus

P. minus

 下写真はP. speciosaです。右下の2株程が他の株に比べて異様に大きく成長しています。トレーの場所(通風や灌水の際の位置)が良いのか、性質によるものかは不明ですが、フラスコ苗にはしばしばこのような不揃いな株が出現します。大きくなる株はほとんどが病気にも強く、開花も早く、長所こそあれマイナス面はありません。

 下写真は昨年(2010年3-4月)の植付けから2年目の苗(Paphを除く)です。胡蝶蘭ではほとんどがBSサイズとなっています。P. amabilisはすでにポットサイズを遥かに越え、葉が互いに重なり合って限界まできています。一方、P. micholitziiはほとんど成長していません。枯れることもありませんが大きくもならないという状態です。この種はBSサイズはすべてクリプトモスに植え付けています。苗もフラスコ出し時点ではクリプトモスにしましたが、現在はヘゴチップにしています。ヘゴチップにしてから成長が進んでいることから、植込み材が問題なのかもしれません。もっとも成長の遅い胡蝶蘭原種はP. maculataと思います。パフィオのPaph. hangianumは3年目です。200株ほど栽培しています。この種の多くがBSになるまでに5年以上かかります。それまでには3回ほど植え替えも必要です。気長に栽培する以外ありません。


P. pantherina, sumatrana, lamelligera

P. sumatrana palawan

P. pulchra alba

P. cornu-cervi

P. amabilis malucca

P. micholitzii

Paph. hangianum

 

 

HOME